コーチの質
スイミングスクール選びではコーチにも注目して。
たいていのスイミングスクールなら入学する前にレッスンを体験できたり見学する機会も設けられていますので、ぜひ参加して観察しましょう。
とくにそこではコーチの人物を見定めて、任せるに足るかどうか品定めをします。
人と接するのが上手そうか、生徒と仲良くやっているか、厳しすぎて周りが付いていけないようなコーチではないか、などコーチの人となりを調査します。
これは通学のために所在地を確認するのと同じくらい大切なことで、「このコーチとレッスンするのはどうも気が進まないな、それどころか同じ空間にいるのも苦痛で、
このままでは水泳が嫌いになってしまいそうな自分の気持ちを隠しきれない。それに仮に泳ぎが上達したとしても素直に喜べないかも、高圧的で共に歩もうという姿勢も見当たらないし、
私との相性はきっと最悪だ」と子供が感じてしまったらスクールを辞めたいといつ言い出すかわからないからです。
どんなに施設が立派でも、コーチもスクールを評価するひとつの要因なのでこれがマイナスポイントになるようでは総合的に見るとワンランクダウンです。
レッスンの様子をみて雰囲気が良いか、生徒の目は輝いているか、溺れている生徒がいたら救助しているか、コーチからはフェロモンが発せられているか、
そうしたことをスクール選びの評価に加えるのです。
パンフレットを読んでもこの点はわかりませんので、体験レッスンのチャンスがあったら見逃す手はありません。
コーチの指導力はどのくらい?
指導法も気にするべきで、実際にコーチが泳いで手本を見せないようでは不合格、指導者としての資質が欠けている可能性があります。
「スイミングスクールなら先生が手本を見せてくれるのって当然のことじゃないの?」と思われるかもしれませんが、そうではない場合も少なくはないようなのです。
おそらく水泳ブームでスクールが乱立したせいでコーチの数が足りず、泳ぎがあまり上手ではない人材でもそのポストに就いていることが理由のようです。
つまり「泳ぐことなら俺を見て学べ、得意だよ」といったコーチではなく、ついスクールのコーチをやるはめになってしまった
「どうしよう、人に見せられるほどキレイなフォームで泳げないしバタフライもできないけど引き受けてしまった」というコーチがレッスンをしているケースです。
これではおざなりな指導しか期待できず、市民プールでひとりで泳ぐのとさほど変わらないので並以上の上達は見込めません。
素人に毛が生えたレベルのコーチに教わるのも生徒のレベルが低いうちは許容可能と納得できますが、もっと高みを目指している生徒や吸収の早い小学生だと
すぐに物足りなさを感じることになるでしょう。
しっかりと泳ぎを実演して指導してくれるコーチでなければレッスン生の心を掴んで離さない現象はなかなか起きませんので、
そこが楽しい空間になる時間はとても短く儚さを伴うことになりそうです。
授業料を払うからにはやはり上手な方に熱意を持って指導してもらいたいものです。
ただ泳がせるだけでなく手取り足取り情熱を持って授業に取り組み、時には一緒に泣いたり笑ったりできる煮えたぎったハートの持ち主なら最高でしょう。
プールサイドでピッピと笛を吹くだけでなく、体を使っての指導を得意技とする熱血漢が多いスイミングスクールを探した方が、
生徒の心の成長にも良い影響をたっぷりと与えてくれるのです。
こうしたことは体験レッスンだけでは充分に伝わってこないかもしれませんので、もし知り合いに通っている方がいたら喫茶店に誘ってパンケーキをご馳走して情報を聞き出したり、
自動販売機で買った缶コーヒーを手渡していくつか質問させてもらったりしましょう。
もし身近にそうした事情通がいなければ、インターネットでクチコミ情報を探してみると参考になりそうな投稿がみつかるかもしれません。